「多摩地区そして日本各地の画像集」管理人・S崎の都市訪問記


2009年5月13日・ふりむけばブルー・ライトがビューティフルな横浜のたそがれを追いかけて


仕事柄、ゴールデンウィークは休みがなく、ずっと働きづめでした。ゴールデンウィークが終わった平日、久しぶりに休みが
取れたので、街歩きに出かけました。
今回の目的地は昨年はじめに訪れて以来、久しぶりの訪問となる横浜市です。
八王子から横浜線に乗ること約40分で最初の目的地の中山に到着します。

中山
中山は緑区の区役所が置かれている街です。
初めに中山駅の北側を歩きましたが、この地区は首都圏郊外らしい整備された新しい街区になっています。東急ストアなどの
大型店が立地していますが、商店街的にはさして見るものはありません。
中山駅の南側は北側とは打って変わって、密集感のある街並みが形成されています。JR横浜線の南側に並行して、県道110
号線が伸びており、この通り沿いに形成されている中山商店街(この商店街名は中山地区全体の商店街の総称にもなります)
が中山地区の中心商店街になります。東西約400mほどの商店街ですが、密集感の強い景観になっており、実際にはもっと
長い商店街に感じられます。また、中山駅南口前の西側の一帯には緑新栄会という商店街が形成されていますが、ここは飲
食店を中心とした商店街で、歓楽街となっています。
全体的に私が想像していた以上に商店街が発達している街で、意外な穴場を見付けた気分になりました。
  ←左・中山商店街 右・緑新栄会

大口
次いで、同じ横浜線沿線の大口を訪れました。
大口は以前、掲示板で「かつては横浜の三大商店街に挙げられていた」との書き込みを拝見し、以来、興味を抱いていた街
です。
この街はJR大口駅から京急子安駅まで歩きました。
大口駅前から南へ150mほど進むと、そこから南方向に大口通商店街が伸びています。この商店街には片屋根式のアーケー
ドが設置されており、距離は南北約400mほどになります。この商店街を南に進み、国道1号線を超えると、そこからさらに大
口一番街商店街が南へ伸びています。この商店街の距離は約200mほどになります。
大口の商店街は他にも、大口通商店街の中ほどから西に伸びる、あけぼの通り、ななしま通りの両商店街などがあります。
古くから栄えた商店街であり、また横浜市内では珍しい片屋根式アーケードが設置されている事もあり、首都圏近郊の街と
いうよりは地方都市の雰囲気が漂う街でした。

鶴見
京急子安駅から四駅目の鶴見が次の目的地です。この街は2004年4月に訪れて以来、約5年ぶりの再訪になります。
前回は京急、JRの両鶴見駅前をざっと見て周った程度にしか見ていないので、今回はじっくりと歩いてみました。
まずは、京急鶴見駅の東側を歩きました。京急本線の東側に並行して伸びる鶴見銀座商店街(ベルロード)が京急鶴見駅東
口の中心商店街になります。この商店街と第一京浜の間の一帯には鶴見三業地会という商店街が形成されていますが、ここ
は飲食店や風俗店が並ぶ歓楽街になっています。商店街名の「三業」というのは料亭、芸者置場、待合茶屋の三つの業種の
事を指す言葉で、かつての花街の事を指しています。そうして見ると、街中にはどことなくそうした雰囲気が感じられます。
今回は鶴見川の東側の地区も歩いてみました。潮見橋を超えると、そこから南東方向に本町(ほんちょう)通り商店街が形成
されています。この商店街を南東に進んだ突き当りから東方向に仲通り商店街、この仲通り商店街の北側に並行して潮田銀座
商店街が形成されています。本町通り商店街には片屋根式のアーケードが設置されており、また仲通り商店街は各商店が庇
を延長させる形で片屋根式アーケード(もどき?)を形作っています。これらの商店街にはブラジル人が経営している商店が散
見されますし、鶴見沖縄県人会館という建物があり、また至る所に沖縄料理の商店が見受けられるなど、なかなか興味深い一
画になっています。横浜中心部には中華街がありますし、西洋人も多く住んでいます。川崎市にはコリアタウンがありますし、こ
の京浜一帯は日本における人種の坩堝なのかも知れません。
鶴見川の東側一帯を歩いた後、京急鶴見駅まで戻り、今度はJR鶴見駅の西側を歩きました。駅前より北側に伸びる豊岡通り商
店街は約600mほどの商店街で歩き応えのある商店街です。この商店街の北端より北西方向にレアールつくのと言う全蓋式アー
ケードの設置された商店街が形成されています。この商店街の北側にもいくつか商店街が形成されています。
全体的にかなり規模の大きな街が形成されており、横浜市の郊外と言うよりは独立した市としての規模だと感じました。
色々な商店街が点在しているので、商店街好きの方は訪れて損はない街だと思います。
 ←レアールつくの商店街

この日は鶴見を訪れた後、川崎駅まで出て、南武線を利用し、立川経由で八王子まで帰宅しました。
今年、横浜市は開港140周年を迎えると言う事で、様々なイベントが催されています。皆さんもこの機会に一度、横浜を訪れてみ
てはいかがでしょうか。その際は関内や伊勢佐木町などの中心部以外の街も訪れてみる事をお薦めします。
余談ですが、私のような昭和歌謡が好きな人間にとっても横浜の街は非常に興味深い街です。これほど歌の題材になってきた街
も珍しいと思います。今回のタイトルも横浜を舞台にした歌を繋げて付けてみました。
・「ふりむけばヨコハマ」マルシア(作詞・たきのえいじ 作曲・猪俣公章 編曲・竜崎孝路 1989年)
・「ブルー・ライト・ヨコハマ」いしだあゆみ(作詞・橋本淳 作曲・筒美京平 編曲・筒美京平 1968年)
・「ビューティフル・ヨコハマ」平山三紀(作詞・橋本淳 作曲・筒美京平 編曲・筒美京平 1970年)
・「よこはま・たそがれ」五木ひろし(作詞・山口洋子 作曲・平尾昌晃 編曲・平尾昌晃 1971年)
・「追いかけてヨコハマ」桜田淳子(作詞・中島みゆき 作曲・中島みゆき 編曲・船山基紀 1978年)
これだけ時代を横断していくつもの歌が生まれる横浜の街には興味が尽きません。なぜ歌では「ヨコハマ」と片仮名で表記され
るのか、と言う点も興味深いですね。

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私の近況
【最近読んだ本】
「歌謡曲の時代-歌もよう人もよう」阿久悠(新潮文庫)

【本日のBGM】
「雨のヨコハマ」欧陽菲菲(作詞・橋本淳 作曲・筒美京平 編曲・筒美京平 1972年)
あなただけはと信じてた
弱い女を抱くように
ヨコハマは雨だった