「多摩地区そして日本各地の画像集」管理人・S崎の都市訪問記


2009年6月28日・空知の青い空


数年前から毎年6月には梅雨のない北海道を旅行しています。と言う訳で今年も北海道を訪れてきました。
今回は3年ぶりに新千歳空港を利用しました。往復ともエア・ドゥを利用しましたが、機内はガラガラでした。例年、6月は北海道は
観光のベストシーズンとされているのですが、世界的な不景気に加え、新型インフルエンザなどの影響もあり、旅行という行為自
体が下火にあるのかもしれません。
新千歳空港でレンタカーを手配し、今回は空知地方の都市めぐりを行います。
空港から1時間強で最初の目的地の三笠市に到着します。

三笠
三笠市の中心部は市役所の付近になります。街の中央に中央公園が配されており、そこから放射線状に街路が伸びており、国
内では珍しい形状の街となっています。商店街は街を東西に貫く道道116号線沿いと、中央公園から南方向に伸びる多賀町商店
街が形成されています。多賀町商店街にはアンモナイト・ロードという愛称が付けられています。多賀町商店街に並行して平和通
り商店街という飲食店が中心の商店街が形成されていますが、この商店街の一部の建物には雁木状のアーケードが設置されて
います。北海道でこうした建物は初めて見ました。
  ←左・平和通り商店街の雁木状の建物 右・多賀町商店街のフラッグ

美唄
札幌・旭川間を結ぶ国道12号線は中央国道と呼ばれ、北海道における重要道路の一つとなっています。この国道12号線は直線
区間(カーブが一つもない)29.2キロで日本一となっています。その直線区間の始点に美唄市の中心部が位置しています。
美唄市の商店街が美唄駅周辺にいくつか形成されています。
目抜き通りは中心部を南北に貫く国道12号線になります。この通りの一つ東側に並行して伸びる通り沿い、国道12号線の西側に
東西に伸びる、すずらん通り、銀座街、国道12号線の東側に東西に伸びる旭通りの各商店街が形成されています。全体として商
店街の発達した都市だといえるでしょう。すずらん通り商店街は建物の2階部分をせり出しにした沼津市の名店街や横浜市の元町
商店街のような形状をした商店街になっています。
銀座街は飲食店を中心にした商店街になっており、歓楽街となっています。この商店街には屋台村も設置されており、歓楽街とし
ても成熟しているように見受けられました。
 ←すずらん通り商店街

奈井江
美唄を訪れた後、奈井江町を訪れました。
奈井江は美唄市と砂川市の中間に位置する町です。
商店街は国道12号線沿いに形成されており、奈井江15号交差点付近から奈井江14号交差点付近までの約500mほどに渡って、
中小商店が並んでいます。
美唄、砂川と比較的大きな街に挟まれている点を考えると、なかなか立派な商店街だと思います。

砂川
砂川市の中心部は砂川駅周辺になり、メインストリートはこの街も国道12号線になります。国道12号線沿いには中小商店ほか、
AiAiというショッピングセンターも立地しており、なかなか迫力のある景観となっています。このほか、砂川中心部には国道12号線
の東側に並行して伸びる商店街と、国道12号線の西側に並行して伸びる柳通り商店街も形成されています。柳通り商店街は飲食
店を中心とした歓楽街の色合いの強い商店街となっています。
国道12号線の東側に並行して伸びる商店街には中央市場という市場も立地しています。

上砂川
次いで、上砂川町を訪れました。この町は鉄道が通っておらず、中心部は上砂川町役場の東側の一帯となります。
中心部を東西に貫く道道115号線沿いに商店街が形成されています。
この街は山間の小さな平地に街が形成されており、道道115号線も緩やかなカーブがついています。大きな平野部に直線的な道
路を配しされているのが北海道の街の基本的なフォーマットですが、上砂川はその範疇にはありません。そういった意味で北海道
の街と言うよりは本土的な風景と雰囲気を持った街でした。

浦臼
上砂川町を訪れた後、浦臼町を訪れました。
この町は札沼線浦臼駅周辺が中心部になります。
中心部を南北に貫く国道275号線がメインストリートになり、この通り沿いに商店街が形成されていますが、規模はさほど大きなも
のではありません。ただ、街中にはいくつか立派な商店が見受けられ、往時の繁華な様子を偲ばせます。
  ←浦臼町の立派な商店群

この日は、この後、再び上砂川町まで戻り、上砂川岳温泉で湯浴みをしました。最近では街歩きの後の温泉も旅行での大きな楽し
みとなっています。
このあと、滝川市まで移動し、中心部のラーメン屋で夕食を摂った後、滝川市内のホテルにチェックインしました。

2日目、外は初夏の北海道の爽やかな青空が広がっています。こういう天気だと自然とテンションも上がりますね。
 ←2日目の朝、ホテルから望む外の風景

今日は滝川市から国道38号線を東進し、芦別市から街歩きを始めます。
国道38号線沿いの風景は山間の入りくねった道で、この辺りは北海道らしい風景ではなく、本土的な風景が続いています。

芦別

芦別市の中心部は芦別駅周辺に形成されています。
芦別駅前から北東に伸びる芦別駅前商店街、中心部を南北に貫く国道38号線、国道38号線の東側に並行する一番街商店街、芦
別駅前から北西に伸びる西本通り、芦別駅前から北に伸びる西一丁目3線、芦別駅前商店街の北側に並行して伸びる都通り商店
街など、この街には多数の商店街が形成されています。街中にはお年寄りが多いですが、歩行者もおり、人口規模から見るとかな
り大きな街だと思います。訪れる前は芦別の商店街がこれほど発達しているとは思っていませんでしたので、これは嬉しい誤算でし
た。芦別駅の北側一帯は結構な規模の歓楽街となっていますが、その中に遊楽街という小路があります。現在は営業している店舗
はないようですが、全盛期の発展を偲ばせるある種の文化遺産だと思います。こうした昭和時代を偲ばせる建物や風景もこれから
は保存、修復していくべきではないのか、と個人的に思います。
  ←左・遊楽街 右・都通り商店街

赤平
ついで赤平市を訪れました。この街の中心部は赤平駅周辺になります。
赤平駅は交流センターが併設されており、非常に立派な駅舎となっています。
商店街は赤平駅前から東南に伸びる国道38号線沿い、赤平駅前から西北に伸びる道道224号線沿い、国道38号線の北側に並行
して伸びる、やすらい通りなどの商店街が形成されています。
赤平山と空知川に挟まれた狭隘な平地に形成されて街で、こじんまりとしていますが、密集感のある街が形成されており、思ってい
たよりも楽しめました。

茂尻
このあと、同じ赤平市内の茂尻地区を歩いてみました。
芦別から赤平駅へ向かう道中、この地区に商店街があるのが確認できたため、急遽訪れることにしました。
地区の中心部を東西に貫く国道38号線がメインストリートになります。この国道38号線とJR根室本線の間のいくつかの通りに商店
街が形成されています。現在では全体的に苦戦気味のようですが、赤平駅周辺や芦別市中心部に近いため、仕方がない部分もあ
るのでしょう。

歌志内
茂尻を訪れた後、歌志内市を訪れました。
地理に詳しい方なら人口最小の市という事でご存知の方も多い事でしょう。
中心部は歌志内市役所の東側一帯になります。中心部を東西に貫く道道691号線沿いと、道道691号線の一つ北側に並行して伸び
る通り沿いに商店街が形成されています。商店街は全体的に苦戦気味のようです。中心部にはいくつか公園が整備されており、中
心部の開発もそれなりに行われているようなので、ぜひ頑張って欲しいですね。

滝川
滝川は札幌、旭川間の街の中では岩見沢市に次ぐ人口規模を誇っており、一定の拠点性を有する都市です。
鉄道はJR函館線と根室線、道路では国道12号線、38号線、451号線などが交わる交通の結節点ともなっている都市です。
中心部は滝川駅周辺で、栄町、明神町、本町、大町の概ね4つの街が中心部になります。滝川駅前から北東に伸びるベルロード商
店街、中心部を東西に貫く滝川銀座商店街には片屋根式アーケードが設置されています。
国道12号線沿いや、滝川駅前から北東に伸びる栄通りなどにも商店街が形成されています。また、本町の一帯には三楽街という歓
楽街が形成されています。この歓楽街はかなり規模の大きな歓楽街となっています。歓楽街の看板には「三楽街で逢いましょう」と
書かれています。
また、この街には高林という地場百貨店が生き残っています。こういう百貨店にはいつまでも頑張って欲しいですね。
  ←左・三楽街 右・食堂も設置されている高林デパート

新十津川
滝川市を訪れた後、新十津川町を訪れました。
新十津川町は石狩川を挟んで、滝川市と隣接している街です。
新十津川は街を東西に貫く国道275号線と道道625号線沿いに商店街が形成されています。
全体的にこじんまりとした印象ですが、綺麗に整備されており、明るい印象を受けました。

月形
最後の訪問地は月形町です。
月形町の中心部は石狩月形駅周辺で、中心部を鍵型に貫く道道376号線沿いに商店街が形成されています。また、中心部を南北に
貫く国道275号線沿いにも一定の商店が集積されています。

月形町を訪れた後、このまま新千歳空港まで移動し、帰京の途につきました。
今回は北海道の旧炭鉱地帯の街を集中的に周りました。人口減少や産業構造転換などによる景気後退など厳しい情勢に晒されてい
る地域だと思いますが、街中は思っていたよりも明るい印象を受ける所が多かったです。
また、平野部に碁盤目状に整備された北海道らしい街や、山間部の小さな平地に形成された本土のような街などバラエティに富んだ
街を見る事が出来ました。

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【私の近況】
近所のレンタルビデオ屋で1974年のドラマ版「日本沈没」を借りて見ています。

【本日のBGM】
「北国の青い空」奥村チヨ(作詞・橋本淳 作曲・The Ventures 編曲・川口真 1967年)
あなたのために 私は祈る
二度と帰らない 夏の日の恋よ 恋よ
白い小舟に 野バラをかざる
北国の青い空はないている